C  A                             
                    

                                            
もう8年近くも前のこと

その頃、時々六本木のテレクラに行ったことがあった
ここ数年のように
テレクラが急速にメジャーになって、また危険な人たちが
利用して現在のように規制が入る以前の頃
多分東京を含めて全国で
そこだけが、SM専門のテレクラだったと思う
普通のテレクラは、全く興味を覚えなかったが
SM専門ということに 妙にくすぐられて行っていた記憶がある

                         


そんな頃 そのテレクラで一人の女性と話しをした
「SM
の経験は全く無いけれど興味だけは
子供の頃からずっと持っていた…」
                                              
かなり長い時間話をして
それから会ってみようということになった
実際来るかどうか疑わしくは思ったが
約束の時間にその人は待ち合わせの書店にいた

                                   
ここで 僕はいまだかつてないくらい
また人生その後も決して言わないだろうというような
思い出してもコッパズカしい言葉が口から出て 実際、あわてた
「あなたって、飛行機のニオイがするね…」

まいった。。。
なんで、こんな言葉言っちゃったんだ
これがその人と合ったときの第一声

            
それに対する彼女の一言は
「普通の人でよかった・・・」

なんだよ、それは・・・
                          

                                          
そこから約1年半の彼女との付き合いが始まった
SMの世界に入って はじめて
出会ったそのときから 守ってあげたいと思った
もちろん その人そのものもであるが
なによりも その心の底に持っている想いに対して

そう思った
                                                               
その人は半年前に結婚したということだった
大学を卒業して ずっと忙しい仕事と プライベートの日々を送っていて
結婚して 急に家に閉じこもったとき
子供の頃のある情景が ずっと頭の中から離れないという
               
それは
まだ小学校の頃 休み時間に
校庭の上り棒のてっぺんまで登った時の事
休み時間が終わっても 怖くて降りることができず 
校庭の隅の上り棒に
ただ一人 

彼女だけが
ポツンと残された…
                             
          



大人になった今 
思い出すと
初めてその時 
性的興奮を覚えた気がするということだった

彼女は 子供ながらに 
上り棒をしっかりとはさむ 股間が熱くなった気がした

なぜだかもわからず またその熱さも初めての体験だった
             
それを聞いたとき 
私の頭の中で その情景がリアルに浮かんだ

校舎に向かって一人取り残された彼女を 
気づかれないように 後ろからじっと見つめている
私自身がいた

                                              


と同時に この人は 
ずっと溜めておいた 
心の底の想いを 
どう形にしていいかわからずに迷いに迷ったあげく
心から 
僕に語りかけてくれていると 感じた

              
「守ってあげるね」
初めて会った日 彼女を近くまで車で送る途中に フト出た僕の言葉に
彼女の目から泪がこぼれた


その日二回目 
また 私はあわてた

                                             



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