小鳥
自分にとって
M女という対象は 小鳥に
似ている
子供の頃
はっきりは覚えていないが
手乗り文鳥が どこからか
自分の部屋に 突然 迷い込んできた
生まれて初めて
美しい 小鳥が
自分の手のひらに のった
その時の
一瞬の思いは いまだに鮮明に
記憶の底に残っている
それは
手のひらに じかに感じる
暖かさ 柔らかさだった
また 子供の自分にとって
何故か ひどく官能的な
「におい」 がした
手のひらの上で
少しおののくような目をして
じっと 私を見つめていた
いとおしく
ほお擦りをしながら
撫で回し
においをかぎ
そして
もてあそんだ
日々
学校から帰ると
ベットに寝転んでは
自分の 手のひらの中の
小鳥を
じっと
見つめていた
そんな ある日
そのような状態の中で
ふと 眠りに入ってしまい
気がついたときに
小鳥は
いなくなっていた
私にとって
対象の M女は
こ と り